とある初期研修医の勉強記録

とある初期研修医の勉強記録です。日々の症例で疑問に思ったことを書いていきたいと思います。内容に関しては自身の所属等とは一切関係ありません。

エルシニア腸炎(Y. enterocolitica)後の合併症

先日、最終診断がエルシニア腸炎(Y. enterocolitica)とGERDという症例を勉強会で経験しました。この症例は、時系列的に2つの疾患が別物として起こったと考えられると思うのですが、エルシニア腸炎がGERDを引き起こすことはあるのかという疑問が湧き、調べて…

Foucher's signとCrescent signの違い

Baker嚢胞に関連する身体所見として、Foucher's signとCrescent signがあります。 この2つの身体所見の違いについて今回は考えてみたいと思います。 Foucher’s signとは、膝を伸展すると腫瘤が堅くなり、膝を屈曲すると腫瘤が柔らかくなる身体所見のことです…

Baker嚢胞破裂とDVTの鑑別に有用な身体所見

ベーカー嚢胞は偽性静脈血栓症(pseudothrombophlebitis)と呼ばれ、深部静脈血栓症と症状が似ています。ベーカー嚢胞はDVTのmimickerと言えます。 BMC Musculoskelt Disord. 2018; 19(1) : 345. ベーカー嚢胞破裂後の抗凝固療法は出血やコンパートメント症候…